ホテルを探しながらマッカサン駅から南だと思い込んだ方向へと歩いて行った
歩けども歩けども目的地は見えてこない
何度引き返そうかと思ったかわからない
40分ほど歩いてようやくいかにもいかがわしそうなネオン輝く建物群が見えてきた
ソイカーボーイに違いない
俺の歩いていた方向は南で合っていたようで安心する
しかし歩いている最中ホテルの文字を探していたが結局ホテルと書いてある建物は見つけることができなかった
ソイカーボーイの中には入らずソイカーボーイの周辺を20分くらいかけてぐるぐる回ってホテルを探す
ソイカーボーイから南に行ったところの大通りを挟んで反対側にあきらかにホテルっぽい建物を発見した
ここしかないそう思った俺は中に入って宿泊できるか聞いてみることにした
いざ話しかける段階になって部屋ありますか?ってなんていえばいいのかわからなかった
受付の若い20そこそこのお兄ちゃんはにこにことしている
幸いここはホテル安全な場所のはずである
汗だくになりながらバッグの中から英語、タイ語、日本語が書いてある会話帳みたいなやつを取り出してイソイソとホテルのページを開いてみた
そこにはdo you have a room for tonightと書いてあった
へえ、そういう表現なんだと感心しつつカタコトの英語で、そうあの中学校のときの英語の教科書を読む感じ宛ら初めて単語以外の英語を話した
尋常じゃないほどの汗が額からは吹き出ている
通じるか?とかなり不安でドキドキしていたが、お兄ちゃんはyes we haveと答えた
なんか通じたっぽい!すごくうれしかった
その後はお兄ちゃんが英語でなにやら言っていたがyes we have以降は全く何言っているのかわからなかったので、ウンウンと適当にうなづいておいた
何かを聞いてもウンウンと頷くだけの俺を見てこいつは英語がわからないに違いないと悟ってくれたお兄ちゃんはすごくゆっくりした英語で1500bの部屋と1700bの部屋がありますがどっちにしますか?と聞いてきてくれた
つい先ほど、駅で安い切符を買って失敗していた俺は同じ轍は踏むまいとわけのわからない思考の元1700bの部屋でお願いしますと答えた
後は言われるがまま泊るために必要な書類に書き込み金を払い初日の寝床を確保することができた
部屋は最上階
部屋に入って驚いたのは部屋にベッドが2つあったことだ
なんで2つあるの?これ料金もしかして2人分取られているの?だまされたか?それともちょっと高い部屋だからか?と軽くパニくる俺
とりあえずあるものはしょうがないのでそのあたりを気にするのはやめた
マッカサン駅からソイカーボーイまで歩いただけだったが、心労が相当なものらしくそれにつられて体のほうもバッキバキに疲れ果てていた
時刻は午後10時
もう寝てもいいんじゃないか?とも思ったが、せっかくベッドが2つあるんだし有効活用しなければと思い外出を決意する俺だった