人生オワタカの冒険~マダガスカル編(アンタナナリボ)~六日目②ついに謎のマダガスカル料理とご対面

マダガスカル料理をまだこの旅で食べていなかったので、独立広場から北へ上る道の先まで食べに向かっている

さすがの俺でも日本と同じ感覚で、スマホ片手に地図アプリを見ながらのんきに歩くほどの度胸は持ち合わせていないので、しばらく歩いては、道が分からなくなると、一旦止まり壁に背中を預けて道を調べるというような感じで進んでいく

そうして歩いていると、目的のマダガスカル料理屋の「ラ・ロートンド」の周辺に到着した

地図が指し示す場所周辺を行ったり来たりしながら、ラ・ロートンドを探すも見つからない

マジかよ・・・

と思っていると、何やらすごく人が入っている店を発見した

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外から見ると、カウンターだけの店だが、ほぼ満席の店内

もうここがラ・ロートンドってことでいいんじゃない?

確かに店の入り口の看板にはRAMASYと書いてあるものの、ここがラ・ロートンドに違いないとの確信をもって俺は店内へと踏み込んだ

店に入ったところで、ここは英語が通じないとビビッと感じるものがあった

店に入ったはいいものの、特に席に案内してくれるような素振りはない

入口でしばらく立ち尽くしていたが、案内してくれないものは仕方がない

一席だけ空いてそうだったので、狭い店内で壁と客の間の全然隙間がない間を客の背中にぶつかりながら進んで席に座った

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人気店の席に座ることは成功したものの、メニューが出てくる気配はないし、注文を取りに来る気配もない

他の客の手元にもメニューらしきものはない

正直もうちょっと店を出てしまいたいけど、席に座っちまって出るに出られない状況

辺りを見回してみると、壁に張り紙がしてあって読めない文字と数字が書かれている

これがメニューに違いない

そう思って頑張って解読を試みるものの、マジで1単語もわからない

というか、そもそもここはいったい何屋なのかもまだわかっていない

手元にメニューがあれば、メニューを指さして、これ!みたいなジェスチャーをすれば注文ができるが、今回はその作戦が使えない

何なら席が狭すぎて、カウンター越しに店員さんに口頭で注文をしないといけない

これは詰みかもわからんね

一瞬そう思ったが、今日が旅の最終日

俺にはマダガスカルに来てから最終日までの経験値がある

そう思って頭を回転させて何か注文する方法を模索した

考えた結果、俺は壁を見て注文することを諦めた

とりあえず手を挙げてみた

すると店員が気づいて、話を聞く態勢をとった

俺は未だに何の店なのかわからないまま、その店員に向かって「ZEBU・・・」と一言そう言い放った

俺が旅の間に学んだほぼ唯一といってもいいフランス語だ

メニューにZEBU関係のものがなければ俺は終わりだ

最初にして最後の切り札をここで投入してみた

頼む!ZEBUの何かあってくれ!

俺の「ZEBU」に対し店員は何やら2言、3言何かを言ってきた

何一つわからなかったので、それに対し、俺はうんうんと頷き「ウィ」と答えた

すると、伝わったのか、伝わらなかったのかもわからないまま店員は俺の前からどこかへと行った

ちゃんと注文できたんだろうか

不安に思いながらしばらく待つ

店員の人が目の前で料理を作っているわけだけど、控えめに言ってハエが集りまくっている

軽く見える範囲で30匹は飛んでいる

俺は今からこんなハエが集っている料理を食べて大丈夫なのかと少し不安になってくる

ぼんやり料理を待っている間にも店内の客からの視線が容赦なく突き刺さる

こんなところにあるローカル料理屋にあんまり外国人は来ないのかもしれない

しばらくすると、カウンター越しに料理が出てきた

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よかった、注文できていたと一安心

それにしても皿がでかい

出てきた料理を見つめ、いったいこれはなんていう料理なんだろうと首をかしげる

米の上におびただしい数の豆と肉っぽい塊が乗っており、タレみたいな奴がかかっている

この肉っぽい塊がZEBUなんだということだけははっきりわかる

恐る恐る食べてみた

結構うまい

ZEBUが普通の肉の塊なんだけど、味付けがかなり塩っ辛い、そのせいで米がすごい進むし、タレも味が濃いので米が進みまくる

豆はあんまりだったからほとんど残したけど、米と肉は完食した

値段はわからなかったけど、壁に貼ってある紙に3500とか5000って書いてあったので、それなら5000出しとけば間違いないと思い5000アリアリだしたらちゃんとお釣りをくれた

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