前日はとにかく疲れ果てて、アンタナナリボに移動しただけで一日が終わってしまった
でも少し休めて少し元気になった
前日に空港からホテルまで乗った白タクシーの運転手に9時30分にチェックアウトして空港に行くと伝えていたが、本当に来るんだろうか
そもそも俺は前日の運転手の顔を思い出せるんだろうか
もし声をかけてこなかったらわからない自信がある
とりあえず荷物をまとめ、ホテルのロビーに行きチェックアウトして、タクシーのことなどすっかり頭の片隅から零れ落ちてしまい、自然にホテルから出ようとすると
へい、ミスター!俺だよ俺!忘れちまったかい?ひどいぜそれは!といって男が話しかけてきた
えーと、誰だっけ?
というと、昨日空港行くって約束したじゃないか
と言ってきた
ああ、えーと昨日のタクシーの人?う~ん、こんな顔だったかな?覚えてないけど、声をかけてきたし前日の運転手なんだろう
マダガスカル人は約束をしっかり守る謎の律義さがあるな
びっくりしたわ
とにもかくにも前日と同じ値段50000アリアリ(約1200円)で空港に向かう
前日に引き続き、街中の渋滞がひどい
何とか街中の渋滞を抜け、郊外まで出ると割とすいてる道をひた走り、空港まで40分かかって到着した
チェックイン時に、バックパックと小さなカバンの2個を機内持ち込みをするというと、重さをはかられ、重たいからダメだと言われた
おいおいまじかよ、そこを何とか頼むわ
と、一応頼んでみると、わかった今回は見逃すけど、次からはだめだぞと言われた
何でも言ってみるものである
チェックインを済ませ、荷物検査へと向かうと、そこでも荷物の重さをはかられた
そして
お前の荷物は大きい
といちゃもんをつけられた
さっきチェックインの時はいいって言ってたし、昨日飛行機乗ったときは大丈夫だったんだが?
というと、小さな声で「チップチップ」と賄賂を要求された
あんまり聞いてなかったが、2,000だか20,000だかと言っていたような気がする
たぶん2,000アリアリ(約50円)かな?
じゃあもういいよ!荷物預けるよ、ちくしょう!金ねえんだよ!
と、いうと「わかったよ」と言って思いのほかスッと通してくれた
この諦めの速さは見習うものがある
チップくれたらラッキーということなんだろう
x線通した後、荷物はすべてぶちまけられ、隅から隅まで確認された
ノ・シベでもそうだったし、マダガスカルは国内線なのにやたらと荷物に厳しいな
だるい荷物検査がようやく終わり、出発時間までロビーで待機することにした