昨夜は変な女に金を渡して帰ってくるという奇行に走り失意にまま眠りについた俺だが一晩寝たら怒りは収まっていた
さあやるぞという活力さえ湧いてくる
顔を洗い支度をして、裏口のドアを開けた
前日同様オヤジがキッチンに立っていた
何?毎回いるけどババアに言われてそこに立たされてるの?
とりあえず挨拶をすると開口一番またあのセリフ「コーヒー飲むか?」
甘ったるいコーヒーを入れてもらい少し話をする
もし、洗濯をした場合、俺のいる家とオヤジの家の間にある空間に洗濯物干していい?と聞いた
奥からババアがやってきた
「そこに干すのはだめ、洗濯物はどこ?後で洗濯して干しておくわ」と言ってきた
めちゃくちゃ良いババアじゃねえか
遠慮なくお言葉に甘え、パンツを含め渡して洗濯してもらうことにした
飯食ってくか?と言われたが、行きたいとこがあるんだと言って辞退して外出した
朝から向かうのはここ革命広場
歩くの大好きマンの俺はいつものごとく徒歩で現場へ向かった
歩いていると座っているクソガキに「チナ」と言われ、朝からいきなりキレそうになってしまったが無視して歩を進めた
通学時間なのか結構学生がいる
制服を着てまじめに通学している
めちゃくちゃ暑い
汗だくになりながら歩き革命広場に到着した
革命広場といえばニワカの俺でも知っているあの壁一面の肖像っぽいやつだ
さっそく写真をパシャり
あれ、思ってたのとなんか違うくね?
こんなだったか?と思っているとちょっと行ったところにちゃんとあった
これなんの建物なんだろね
調べてないから知らねえけど、建物の入り口に軍人か警官みたいなのがいるから官舎かなんかかな
建物の前はがらんとしたスペースになっている
ただただコンクリートが敷いてあるだけ
ここ入っていいのか?とちょっと不安になってしまったくらいにはがらーんとしていた
人はまばら
平日だし当然と言えば当然か
対面には変な塔
まあなんだ・・・たぶん記念かなんかだろう
何せ革命広場だからね
なんならこっちの塔がメインかもしれないよね
肖像の方が俺的には有名だけど
がらーんとしたコンクリートの隅の方に人が集まっていたので行ってみたら駐車場だった
クラシックカーやらバスやら変な黄色いちっちゃな乗り物が駐車してあった
クラシックカーの写真を撮っていると、白人の兄ちゃんがクラシックカーの所有者に金をたぶん1クック渡して停まっているクラシックカーに乗せてもらって写真を撮っていた
その手があったか
ということで俺もクラシックカーの所有者のおやじに近づきおもむろに1クックを握らし、乗せてくれ、そして俺はひとりぼっちだから写真を撮ってくれとお願いしてみた
普通に「いいよ」と言ってくれたのでスマホを渡し、5、6枚写真を撮ってもらった
若干アングルが気に入らなかったが、まあ許容できる写真を撮ってもらえた
1クックなら俺的には結構ありなサービスだった
写真をこれでもかというくらい撮り満足した
帰りは当然クラシックカー
ではなく、駐車場のすみっこに停まっている黄色い小さな卵型の変な乗り物
種類で言えばタイのトゥクトゥクに似てなくもない
運転手の太ったババア値段を交渉するとセントラルホスピタルまで15クックとかなめたことをいってきた
ほざきやがれ!5クックなら乗ってもいい
というと、しぶしぶといった感じで交渉成立
すげえしょぼいし3クックが妥当じゃない?知らんけど
全然スピードの出ない変な乗り物に乗ってこの乗り物とクラシックカーがぶつかったら一撃でお陀仏ですわと思いながらセントラルホスピタルに向かって出発した