その後インド人の親戚がやっているというサダルストリート内の店に案内された
ロシア人がカシミアを買いたいらしい
屋内にテンポがぎっしり詰まっている建物の一角にその店はあった
ロシア人がインド人の従兄弟にカシミアを売りつけられているのを見ながらぼーっとしていると、インド人に君は何か欲しいものはないのか?と聞かれた
ないと答えるとここには紅茶もあるよ、さっき一緒にいた日本人はここで紅茶を買ったよ、アッサムティーやダージリンティーもあるよ、さっき一緒にいた日本人は2000ルピー分も買ってくれたよ
と言ってきた
あいつめちゃくちゃ買ったな・・・
正直全然いらなかったので、ちょっと考えて、紅茶は全然いらねえけど、たまにインド人が被ってる白い帽子みたいなやつが欲しいと言ってみた
これである
なぜか渋っていたがわかったと言ってインド人はどこかへ消えた
しばらくして戻ってくるとインド人は服の中に手を入れており、店に帰ってくると服から白い帽子を取り出したなぜか隠して運んできたらしい
いくらだ?と聞くと150ルピーだという
おいおいたけえなというと本当は50ルピーで買えるけど俺も一応商売だからね頼むよという
正直といえば正直な奴だなと思い施しの気持ちで150ルピーで白い変な帽子を買ってやった
ちなみにこの帽子はヒンドゥー教の帽子じゃなくてイスラム教の帽子だよ
インド人はあまり被らないよ、儀式のときだけだよ
とか言われてしまった
だから隠して持ってきたのか
なんだよインドと全然関係ない変な帽子買っちまったじゃねえかよ
絶対断言できるけど日本に帰って、いやこの瞬間以降この変な白い帽子を被る機会はないよ
ロシア人がカシミアに火をつけて燃えないからこれは本物だとかなんだと何やら高度な交渉をしている傍ら俺は100円の帽子を300円で売りつけられていた
ロシア人の交渉が長引いており退屈そうにしていたらインド人がチャイを奢ってくれた
正直一服盛られているんかもしれんと思っていたが普通のチャイだった
ここで5時になったのだが、カシミアを買い終わったロシア人が別の商品も見せてくれとまた別の買い物をしだしたので、インド人と一緒に店を出た
ロシア人よ、この店特段安いってこともないだろうしとりわけ良いもの置いてるなんてことは絶対ないと思うぜと思うが口出しはせず
インド人は先ほどマクドナルドで一緒にいた日本人を迎えに行き俺はチケット屋で座席番号を確認しに行くことにした
チケット屋に行くと、やあ親友!みたいな挨拶をされたがそんなに仲良くなったつもりはないのに
先客がおり15分ほどまたされたが、問題なく座席番号を紙に書いてもらい、駅と車両について、3回くらい説明をされ、間違えるなよ?と念を押され店を出た
結構疑っていたがなんだかんだ普通に買えるものだな
その後インド人と日本人と合流し、インド人の親戚の店に戻るとちょうどロシア人も買い物を終えたところだった
予定通り4人で飯を食いに行くようだ