すでに靴底はクソまみれでバラナシの本日のお宿こと日本人宿のサンタナに到着した
部屋が空いているか聞くと空いているというので一泊200ルピーでお泊り
簡単な説明を聞く
門限は22時
エアコンはなく扇風機だけ
一部屋4人くらいずつ
冷蔵庫は共有飲み物には名前
飯がいる人は掲示板に名前を書く
飯は日本食で一食おおむね150ルピー(約300円)
朝飯は無料
飯の時間が2時間くらいありその間にキッチンに言えば飯が出てくる
洗濯は一回100ルピー(約200円)干すのは屋上で
酒は2階のみ
wifiあるが若干弱め
朝の5時半から200ルピーでボートツアーがある
各種予約もできるが手数料300ルピー
両替も可能1万円で5400ルピー
ちなみに俺の泊まる部屋は俺しかおらずラッキー
チェックアウトは12時だけど夕方までリビングにいるのはおk
リビングにもコンセントがあるからチェックアウト後も自由に使える
それまで荷物も置いておいてもいい
一階に個室もある
当然男女は別の部屋
漫画本多数
などなど
こんな感じの宿だった
この時12人宿泊しているそうだが俺のチェックイン時には3人しか宿にはいなかった
どこか外へいっているんだろう
一応なんかあると嫌だからいるやつに挨拶がてら顔つなぎ
めんどくさいが盗難発生の可能性を減らすのが狙い
宿に残っている3人は漫画が多数置かれた居間で漫画を読んだりしながらだらだらしていた
一人ずつ話を聞いたが聞く限りここは古参はおらず数日滞在しているやつばっかりだった
まあ良し悪しかね
大学生が多い
それにしてもこのだらつき感
これが噂に聞いた沈没ってやつだろうか
正直日本人宿ってやつに初めて泊まったがこのぬるっとした感じ俺はすげえ嫌いだったね
こんなとこでだらだらしていてもしょうがないのでフラッと外出
宿からまっすぐ南のほうへ歩くとガンジス河が見えてきた
人が多い
沐浴している人もいる
川に突き当たり左の川の上流の方へ足を進めた
少し歩くと急に人通りが少なくなった
道端に座って何かを吸っている奴がいる
「やあ、何やってんの?」
俺はなぜか声をかけた
すると「これ吸ってみろよ!こいつはただでいいぜ!」
などという答えが返ってきた
匂いはたばことは何やら違う感じ
たばこ以外の何か
ふーむと一瞬考え、俺はそれを・・・じっと見た・・・そう、ただ見た・・・だけ・・・・・・うん
特に何にもだった
まあ見ただけだからね
しばらくしてからちょっと汗をかいたが歩いていたからだろう
何せ見ただけだったからねいやほんとに
その後しばらく川上へ歩くと火葬場らしきところが見えてきた
近くまで行ってみようと歩を進めようとしたらインド人のおっさんに話しかけられたというか足止めされた
曰く
「今は死んだ人の家族が集まって死者を弔っている
あそこに人が集まっているのは一族の者たちだ
部外者は近寄れない」というようなことを言われた
ふーんって感じで話を聞いているとさらに話は続き
「あそこの家族のためにドネーションをしてくれ。あの家族に渡しておくから」と言われた
俺は「え?嫌だけど?」と、さも心外だなというような口調で答えた
なんで知らないおっさんに金渡さないとだめなんだよ
あの葬式しているという家族の人に言われるなら百歩譲ってわかるかもしれないけど、お前全然関係ないおっさんだからね
すると男はそれならばお前はここにいてはいけない!帰れ!とちょっとキレ気味で文句を言ってきた
何やら是が非でも俺を火葬場まで近づけようとしない雰囲気
とりわけどうしても近くで見たいという気持ちもなかったので俺は何言ってるかわかんないなあという体で首をひねり男を無視して遠くから火葬場を五分ほど眺め元来た道を引き返すことにした