エルヴィルの街の広場でタクシーブルースに案内された
止まっていたのは乗り物バン
へえ、この乗り物タクシーブルースっていうんだ
で、ブルースって何?
という疑問は沸いたが、質問することなく、タクシーブルースに乗車した
車内には乗客9~10人ほどが乗れるようになっており、シートは前から3ー3-4の並び
俺は10人目で最後だったので、一番後ろの、おっさんとおばはんの間に少しだけ空いているスペースにねじ込まれた
本来なら乗るスペースじゃねえんじゃねえかこれ
つーか前の席にライオンいるんですけど!
ぎゅうぎゅうの車内、隣の人と肌が密着して気持ち悪い
少しでも触れないように距離を置こうとするだけど、道路は土だし、穴ぼこもあって車がいちいち揺れて、そのたびに肌が触れ合う
しかも右隣はおばはんだったんだけど、おばはんから生臭いにおいがして地獄みたいな20分だった
なんて嫌な乗り物なんだと心底そう思った
今回は20分くらいして目的地に着いたが、マダガスカルの都市間をタクシーブルースで移動することもできて、その時12時間くらいかかるらしい
まさに狂気の乗り物だと感じた
都市間のやつには絶対乗りたくないものである
20分ほど走ったところで、よくわからないが、ついたぞと言って降ろされた
降りてみて、前や後ろを見てみたけど、なんかその辺の道端で降ろされた感がすごい
ここどこ?
と思いながら、マップスを頼りにトロピカルパラダイスを探す
マップスの示す場所にホテルなんて全然見当たらない
マップスで探せど探せど、今夜の宿ことトロピカルパラダイスが見つからないので
困ったなと思っていると、タクシーが通りかかったので、タクシーを拾い、トロピカルパラダイスノ・シベへ行ってくれと伝えた
運転手は分かったぜと言って車を走らせた
しばらくすると、車が止まった
タクシーを降りると、ホテルを見ると、ノ・シベホテルと書かれていた
え?俺の話、適当に聞いてて、最後のノ・シベってとこだけ拾った感じ?
そんなことを思っている間にタクシーは走り去っていった
絶対違うけど、ホテルに入り、受付で、「ここはトロピカルパラダイスノ・シベですか?」とダメもとで聞いてみた
もちろん違った
受付の男に、トロピカルパラダイスノ・シベってホテル知ってる?と聞いてみたが、もちろんしらないとのことだった
しかし、この受付の男がいい奴で、ホテルのwifiを貸してくれて、俺のスマホのグーグル先生でトロピカルパラダイスノ・シベを探してくれた
トロピカルパラダイスノ・シベはタクシーブルースで降ろされた道端の近くだということが判明した
なにやら黄色の小さな乗り物がいたので、それに乗り込み、タクシーブルースで最初に降りたスタート地点に戻り、再度、そこから近くをぐるぐる20分くらい歩き回り、何とかホテルを見つけることに成功した