人生オワタカの冒険~日本編(大阪)~三日目①前日は祝日だったが、今日は平日センターは盛況

 翌日、この日も朝4時起床

この日の天候は雨

テンションバカ下がりである

雨じゃねえか!とか一人でぶつくさ言いながらドヤでうだうだしていたが、ようやくやる気を出して

5時過ぎにようやくドヤを出て、前日同様、あいりん労働福祉センターへと向かった

雨はほとんどやみつつあった

泥棒市場は天気は悪いけど前日同様盛況であったが、この日は前日と違う点は、センターの西側に車が何台も止まっていて、周囲を歩いている人も前日ほとんど見かけなかった作業着姿の人が目立つ

わくわくしながら歩いていると、自転車にまたがった一人のおっさんが、「兄ちゃん、現金の仕事あるよ」と声をかけてきた

どんな仕事?と聞くと、殻出しの仕事で、雨だけど、屋内での作業で仕事は間違いなくあるからやりたかったら半分屋の前に6時に集合、バラシはないから安心してええよと言い、走り去っていった
わかった、ありがとさん!と言って、全然わかってないけど、いい返事だけを返し、引き続き、あたりをぶらぶら歩くことにした

ちなみに殻出しは、コンクリート殻の搬出作業のことらしい

俺のイメージはコンクリート片を一輪車に乗せてえっちらおっちら外に捨てに行く感じの作業を思い浮かべた

センターの西側をのほほんとした顔で歩いていると、一人のおっさんが、車の中から

「兄ちゃん、昨日もおったな!今日は仕事あるで!」

と声をかけてきて、後ろを指さした

昨日止まっていたワンボックスの運転手だろうか

全然顔は覚えていないけどそんな気がした

おっさんが指をさした方にはマイクロバスが止まっていて、車内には汚い作業着を着たおっさんが数人乗り込んでいるのがうかがえる

マイクロバスのそばに立っているおっさんに「兄ちゃん、現金いらんか?」と話しかけられたので、少し話を聞いてみた

現場は堺で殻出しの仕事

単価は一万

解散は堺駅

とのことだった

八人くらいすでに車に乗っている

しばし考えた後

「じゃあ、オナシャス」と言い、差し出された名簿に偽名を書いて俺は車へと乗り込んだ

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